「朝起きて水槽を見たら、ヒーターが壊れて水温が下がっていたらどうしよう」
「冬場の電気代が心配で、できれば部屋のエアコンだけで管理したいけれど、魚たちは大丈夫かな?」

冬の夜、ふとそんな不安がよぎった、経験はありませんか?
熱帯魚飼育において、冬の温度管理はまさに「命綱」。大切なグッピーたちが寒さで凍えてしまう姿なんて、想像するだけで胸が痛みますよね。
実は、グッピーは私たちが思っている以上にタフな魚です。条件さえ整えば、ヒーターなしの17度という環境でも、驚くほど元気に泳ぎ回ることができます。
しかし、だからといって「寒くても平気」と放置するのは危険です。私がなぜ、あえてヒーターを「2本」使うのか。
この記事を読めば、グッピーの本当の強さを知って安心できると同時に、「万が一の事故」をゼロにするための知恵が身につきます。
さあ、グッピーたちとポカポカな冬を過ごす準備を始めましょう。
第1章:衝撃の実体験!水温17度、ヒーターなしの部屋で
まずは、私が体験した「温度」のお話から始めましょう。
一般的に、グッピーの適温は26度前後と言われています。20度を下回ると危険、というのが常識です。
しかしある冬、私は「ヒーターなし・エアコン管理のみ」でグッピーを飼育していました。
17度の朝、グッピーたちは…
特に冷え込んだ朝のことです。ふと水槽を見ると、水温計は「17度」を示していました。
さすがに「これはマズイか…?」と思いましたが、水槽の中を覗き込むと、グッピーたちは、底でじっとしているどころか、私が近づくと「エサくれ!」と言わんばかりに水面へ集まり、元気に泳ぎ回っていたのです。
「17度でも、十分動けるのか」と思いました。
(※もちろん、ただ放置していたわけではなく、水温が下がらないようにエアコンの風が当たる位置に
水槽を設置するなどの工夫はしていました。)
第2章:リスクを考える!「ヒーター故障」への備え
17度でも耐えられることはわかりました。しかし、「耐えられる」のと「快適である」のは別です。
そこで、ヒーター故障のリスクヘッジを行い、快適を温度を保つ、私が実践している「ヒーターの設置方法」を紹介します。
1. 「ヒーター2台体制」でリスクを分散する
例えば、200ワット(W)のパワーが必要な水槽だとしましょう。通常なら200Wのヒーターを1本設置するところを、「100Wのヒーターを2本」入れるのです。
| 運用方法 | もしも1本壊れたら…(故障時) | 結果 |
| 1本使い | 水温が室温まで一気に下がる(例:26℃→10℃) | 全滅のリスク大 |
| 2本使い | 残りの1本が頑張って温める(例:26℃→20℃前後で踏みとどまる) | 生存率がアップ! |
こうすることで、片方が壊れても、もう片方が水温の急降下を防いでくれます。「保険」をかけている状態ですね。
2. ヒーターは「1シーズン」で使い捨てる
「えっ、もったいない!」と思われるかもしれません。
しかし、私はヒーターを「冬ごとの使い捨てカイロ」のようなものだと考えています。
ヒーターの中には、温度を感じ取る「センサー」や、電気を流す「接点」が入っています。これらは24時間、水中で働き続けているため、1年も使うと劣化します。
「まだ使えるかな?」と思って2年目、3年目と使い続け、ある日突然暴走して魚が煮えてしまったり、逆に冷たくなってしまったり…。
数千円のヒーターをケチって、大切に育てた魚たちを失うことほど、悲しいことはありません。
「秋が来たら新品に交換」。 これが、一番の安全策です。
第3章:ステップ解説!冬を安全に乗り切る手順
それでは、これまでの話をふまえて、簡単にできる「冬の管理手順」を具体的に見ていきましょう。
【ステップ1】水槽の「服」を着せる(断熱対策)
人間がダウンジャケットを着るように、水槽にも服を着せましょう。
- 側面と背面: 100円ショップの「アルミシート」や「発泡スチロール」を貼ります。
- 底面: 水槽の下にマットを敷きます。
※ホームセンターで購入できる断熱材(スタイルフォーム)で囲うのも効果的です。
【ステップ2】ヒーターの設置(選び方)
もしヒーターを買うなら、先ほど紹介した「ワット数を半分にして2本買う」方法を検討してみてください。
予算的に難しい場合は、「サーモスタット(温度調節器)」と「ヒーター部分」が分かれているタイプを選びましょう。これなら、壊れやすいヒーター部分だけを安く交換できます。
【ステップ3】毎日の「エサやり」で健康チェック
水温が低い(17〜20度)場合や、ヒーターなしで飼育する場合は、エサのあげ方にコツがいります。
- 量は半分以下に: 寒いと消化が悪くなります。あまりエサはやらなくてもOKです。
- すぐ食べ切れる量を: 食べ残しは水を汚します。冬はバクテリア(水をきれいにする菌)の働きも弱るので、水汚れは大敵です。
【ステップ4】水換えの「温度合わせ」は命がけで!
冬の失敗ランキング1位は「冷たい水をそのまま入れちゃった」です。
- 絶対ルール: 新しい水は、必ずお湯を足して「水槽の水と同じ温度」にしてから入れます。
- 指で触るだけでなく、必ず温度計で測ってください。その際に、料理用の水温計だと、すぐに計れて便利です。
第4章:グッピーの状態別・温度の目安表
最後に、どのくらいの温度ならどうなるのか、わかりやすく表にまとめました。
| 水温 | グッピーの状態 | 飼育者の対応 |
| 26℃ | 最高に元気。子供もよく産む。 | そのままキープ。エサも普通にあげてOK。 |
| 20℃~23℃ | 普通に元気。 | ヒーターの設定をチェック。 |
| 17℃~19℃ | 生存可能ライン。 動きは鈍くないが、繁殖は止まる。 | エアコン管理ならOK。エサは控えめに。よく観察する。 |
| 15℃以下 | 危険! じっとして動かない。病気になりやすい。 | 緊急事態! すぐに部屋を暖めるか、ヒーターを入れる。 |
まとめ:知識があれば、冬は怖くない
今回は「グッピーは17度でも耐えられる」という事実と、ヒーターのリスクヘッジのお話でした。
ポイントを整理します。
- 17度でも元気だった → グッピーは意外と寒さに強い。少し下がってもパニックにならなくて大丈夫。
- でも油断は禁物 → 長生きさせたいなら、やはり暖かいほうが良い。
- リスクヘッジ → ヒーターは「2本使い」でリスク分散、「1シーズン交換」で事故防止。
「たかがヒーター、されどヒーター」です。
あなたの水槽のグッピーたちが、この冬も快適に、春のような暖かさの中で泳げるように。
ぜひ今日から、水槽の防寒対策とヒーターのチェックを始めてみてください。
そのひと手間が、小さな命を確実に守る「大きな愛」になります。


